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勝手に仏像紹介 その3

ども、ケンユウです。今回も、勝手に仏像紹介させていただいちゃいます。

今回ご紹介させていただく仏像は、京都市左京区黒谷にあります金戒光明寺の、「五劫思惟阿弥陀如来」です。
金戒光明寺は、浄土宗の開祖、法然上人が初めて草庵を結ばれたことを由来とした、由緒あるお寺で、御本尊は「阿弥陀如来坐像」です。さらに、遣唐使・吉備真備が彫ったとされる、「吉備観音」と呼ばれる重文指定された千手観音像や、運慶作と伝えられている、獅子に乗られた「文殊菩薩像」もご安置してあり、仏像好きにとっては、たまらないお寺であります。

しかし、そんな堂々たる仏さまがおられるこの金戒光明寺で、私がそれ以上にそそられたのが、そう、この「五劫思惟阿弥陀如来」なのです。

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ただ、この「五劫思惟阿弥陀如来」、他の仏像とは違い、お堂の中にはご安置されておりません。ではどこにあるのか、と申しますと、境内の脇にあります、墓地、その階段脇に、墓石に混ざって、ひっそりとおられるんです。
石像なだけに、下手をすると、墓石にまぎれて、気付かないんじゃないかと思うほど。

しかし、そのお姿には、実にインパクトがあります。
写真が当にそのお姿なのですが、阿弥陀様のヘアースタイルがえらいことに!そう、アフロになっているんです!
なんで髪型がこんなドえらいことになっているのか、ということなのですが、
阿弥陀様がまだ仏となられる前、法蔵菩薩(ほうぞうぼさつ)というお名前であったころ、仏となることを志され、どんな仏になりたいか、ということを考えられました。
そして、すべての衆生を救いたい!と思われ、そのためにはどうしたらよいを考え続けられて、その時間が五劫(※)という、とんでもない長い時間で、その間、一度も剃髪せずに坐禅し、思惟され続けたため、このような髪形になったと言われております。
パっと見た感じ、実にユーモラスなお姿なのですが、
この伸び放題の髪の毛に、それだけの長い長い時間、私たちのためにご苦労されたのだ、というメッセージが込められているんですね。

そして、この「五劫思惟阿弥陀如来」ですが、モデルとなった仏像が実はありまして、それは奈良の大仏で有名な東大寺の勧進所と、東大寺近くの五劫院というお寺におられるそうです。私はまだこちらの方はお目にかかったことがないので、機会あれば是非お参りしたいところなのですが、奈良のこの二体の阿弥陀様、勧進所の方は秘仏、五劫院は事前の申し込みが必要と、少々敷居が高くなっておりますので、もう少し気軽に「五劫思惟阿弥陀如来」に会いたいな、と思われる方には、金戒光明寺をお勧めしますよ。


(※)仏像マメ知識

「五劫」という時間ですが、落語の「寿限無」にも“寿限無寿限無、五劫のすり切れ…”と、出てまいりますよね。
で、「劫」というのは、ヒンドゥーにおける時間の単位の一つで、どのくらいの長さか、といいますと、諸説あるのですが、40里(中国の里制で、約20km)立方の、大きな岩を、3年に1度(100年に1度説も有)、天女がその衣で撫でて、その岩が撫で尽くされて無くなるまでかかる時間だとか、同じく40里立方の箱に、3年に1度、芥子粒を置いて行き、その箱がケシの種で満たされるのにかかる時間、と言われたりします。
また、ヒンドゥー教の時間の計算によれば、一劫が約43億年、とも言われるそうですが、仏教では、一劫も、無限・永遠に近い時間として考えられます。それが5つあって五劫なんですから、いやはや、考えの及びもつかない長い時間、ということですね。

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