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おばあちゃんの慈悲

痛ましい事件が多い中、ご老人を狙った若者の犯罪が増えている傾向がある。
こんな事件があった。

中学生が「ばば抜き」高齢者狙い金品奪う

「ばば抜き」と称し、高齢女性ばかりをターゲットとして金品を奪っていた中学生グループが摘発された。広島中央署が、強盗致傷容疑で再逮捕したのは、広島市中区と西区の市立中学2年生男子(14)2人。
再逮捕された2人はグループの中心的メンバーで「抵抗されないし、被害者が慌てる様子が面白かった。ゲームや食事をする金が欲しかった」とゲーム感覚で犯行していたことを供述しているという。

今日も27歳の男性が一緒に住んでいる祖父母を殺害し、「これは人形です」というコメントを残したという大変ショッキングな事件があった。

元来、仏教では親心を説いてきた。
それは、親子の愛着や忠孝の話ではなく、仏様のこころ(大慈悲心)を説くときに、親の子どもに対する止むに止めないおやごころを持って表現し続けてきたのだ。

もっと言うと、「決して見捨てはしない」という心。他のどんな人がお前を見捨てようとも、この私だけはどんな事があっても見捨てない。だって私はお前の親だもの。
たとえお前が私を見捨てても、私は決してお前を見捨てないよ、というお心、それが仏様の心だと説かれてきたのだ。

しかし、現代では虐待する親も多いし、子を抱きしめられないで苦しんでいる親も多いと聴く。
だから、親の心のお説教は理解と共感され辛くなったと言える。
しかしそんな時代だからこそ逆にそう言った「仏心」や「慈悲」つまり「親心」を、僕たちは大切に大切に聴いていくことが大切なのではないだろうか。。

それはおじいちゃん、おばあちゃんの、孫に対する感情にも似ていると最近僕は思うようになった。

仏教で有名な物語に、姥捨て山の話がある。

老人になった母親を、子どもが山に捨てようと背負って走る。
すると老いた母親は、鬱蒼と生えた山道の木の枝をポキポキと折っていくのだ。

子どもは「どうせ、自分が母を捨てて帰った後に、寂しくなってその枝を頼りに山を下りようと思ってるのだろう。ずるい奴だ。」と思っていた。

山の奥で母親を置き去りにし、帰ろうとする息子に向かって「枝を折っておいたからね、今日はよい月明かり。その枝を頼りにお前は気をつけて帰っておくれ。お達者で。」と母親は言う。
その時、息子の心は崩れた。自分は老いた母を捨てようとしているが、母は自分を見捨てなかったのだ。

僕にも祖父は亡くなったが、祖母がいていつも僕の世話を焼いてくれる。
面倒に思うときもあるし、時に祖母にキツくあたることもある。
しかし、例えば時に、晩遅く遊んで帰ってきたときにも、寝床から「おかえり」と言ってくれる時に思う。
「あー、起こしてしまったな。こんなに遅くなっても心配してくれているのだな」と。

最後に、こんな素敵な逸話を載せて終わりとしよう。
2ちゃんねるに載っていた文章らしい。

おばあちゃんとすごろく
82 : ◆DQN.BOMcLA :2005/08/21(日) 22:58:16
オレは小さい頃、家の事情でばあちゃんに預けられていた。
当初、見知らぬ土地に来て間もなく当然友達もいない。
いつしかオレはノートに、自分が考えたすごろくを書くのに夢中になっていた。
それをばあちゃんに見せては
「ここでモンスターが出るんだよ」
「ここに止まったら三回休み~」
ばあちゃんはニコニコしながら、「ほうそうかい、そいつはすごいねぇ」と相づちを打ってくれる。
それが何故かすごく嬉しくて、何冊も何冊も書いていた。

やがてオレにも友達が出き、そんなこともせず友達と遊びまくってたころ
家の事情も解消され、自分の家に戻った。ばあちゃんは別れる時もニコニコしていて、
「おとうさん、おかあさんと一緒に暮らせるようになってよかったねぇ」
と喜んでくれた。

先日、そのばあちゃんが死んだ。89歳の大往生だった。
遺品を整理していた母から、「あんたに」と一冊のノートをもらった。
開いてみると、そこにはばあちゃんが作ったすごろくが書かれてあった。
モンスターの絵らしき物が書かれていたり、何故かぬらりひょんとか妖怪も混じっていたり。
「ばあちゃん、よく作ったな」とちょっと苦笑していた。
最後のあがりのページを見た。「あがり」と達筆な字で書かれていた、その下に

「義弘(オレ)くんに友達がいっぱいできますように」

人前で、親の前で号泣したのはあれが初めてでした。
ばあちゃん、死に目に会えなくてごめんよ。そしてありがとう。

(参照)ワラタ2ッキ

ここで描かれているおばあちゃんの心は、慈悲の心だ。
大切にしなければ。

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2006.4.26-
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