「フェンダーローズに愛された男」
それがINO hidehumi(猪野秀史)というミュージシャンにつけられた異名。
その異名の通り、彼はその美しい音色を奏でる鍵盤楽器を巧みに操り、極上のメロディーを紡ぎだす。
この「Satisfaction」という1枚のアルバムは、そんなINO hidefumiのファーストアルバム。
全編に渡り、ボーカルは一切無い、インストゥルメンタルもの。
音の構成も、フェンダーローズというキーボードと、ベース、ドラムスと、実にシンプル。
ところがところが、このフェンダーローズの音色が素晴らしい。
角の無い、丸みを帯びた、なんとも耳触りの優しく柔らかい音色。
そして美しく柔らかい音の中にも、ボーカルよりも雄弁に訴えかけてくる力強さのようなものも感じさせる。
そしてそのフェンダーローズの美しいメロディーをしっかりと支える、グルーヴ感満点のベースと、軽快で時にひねりの効いたドラムス。
シンプルな構成ながら、さまざまに彩られる曲たちは、一様にジャズの雰囲気を漂わせるのだけれど、それだけではない、何かがある。
時にメロウに、時にポップに。
オススメの曲は?
と聞かれると困るほどに、本当にどの曲もそれぞれに美しく素晴らしい。
きっと、このキラキラとした曲たちが流れている空間は、それが例えいつもの自分の部屋であっても、普段とは違う時間と空間を味わえるはず。
たまにはこういう音楽とともに、一人でお酒を飲む、なんてのも素敵かもしれません。
