2008年04月03日

ライフ・オブ・デビット・ゲイル (THE LIFE OF DAVID GALE)

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル

ども、ケンユウです。
今回ご紹介させていただくのは「ライフ・オブ・デビット・ゲイル」という映画。

主演のケビン・スペイシーが演じるのは、
かつて、大学の哲学科の人気教授であり、死刑廃止論者でもあった男、デビット・ゲイル。
彼が住むのは、アメリカでもっとも死刑執行が多いといわれる地、テキサス。
しかし彼は、志を同じくする死刑反対運動家の女性を強姦・殺害した罪により、皮肉にも死刑が確定し、物語は、彼の死刑執行直前から始まります。

この映画は、死刑制度とそれに伴う廃止運動を物語の主軸にした社会派サスペンス。
死刑直前に、デビット・ゲイルは突如、ケイト・ウィンスレット演じる人気女性記者ビッツィーを呼び、事件の真実を明らかにすることを求めます。彼にインタビューする中で、「冤罪」を確信する彼女は、事件の真実を明らかにするために奔走します。
死刑執行までに残された時間はわずか3日。
しかし数多く残る疑問と謎。
果たして彼女は、事件の真実にたどり着くことができるのか。

と、あらすじはこんな感じですが、二転三転するストーリの中で次第に明らかになるラストには、驚きの結末が…
キーワードは、「死刑廃止運動」と「奉仕」。
仏教的に言うならば…「菩薩行」でしょうか。

死刑ということ、死刑廃止運動ということ、そして命ということ。
最後まで見たならば、果たして一体何が正しい事なのかを考えさせられる作品であり、
サスペンスとしても十二分に楽しめる映画であると思います。

2008年03月06日

BABEL

ここ一年、締め切りとかに追われていたけど、落ち着いてきたのでDVDを借りて観ることにした。
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「バベル」・・・ハリウッドを代表するブラッド・ピットが出演しているこの映画。
モロッコ・アメリカ・メキシコ・日本が舞台となっていて、オムニバス形式で話が進んでいく。


言葉が通じず自分の思い通りにならない。そればかりか自分の思いと反する方向へと進んでいく。
思い通りにしたいと自己中心的に考えてしまう私。そしてその私は思う、思わない関係なく、他のものと関係し合っていく。

別々の場面に登場しても、点と線でつながっていく。そして、その当事者たちは、つながっていくことに全く気づいていない。


仏教では縁起を説く。すべてのことは、何らかのかたちで関わりあって存在するということである。自分が気づかなくても、関わりあっていることはあるだろう。

この映画も実は縁起という仏教的要素たっぷりなのでは・・・とタイトルは仏教的でないのにそう思った。

2007年02月03日

TV見仏記

みうらじゅん・いとうせいこうのTV見仏記 1

仏像好きで知られ、互いに「仏友(ぶつゆう)」と認め合うみうらじゅん氏といとうせいこう氏が、全国各地におわす仏像を訪ね歩き、それをまとめた人気のエッセイ『見仏記』シリーズ。
あの『見仏記』に描かれた両者の思わず笑ってしまうやり取り、そして本ではみうら氏のイラストでしか見ることの出来きなかった実際の仏像の姿が、なんと、このDVD『TV見仏記』にて、実際に目にする事ができるようになりました!
本の『見仏記』で、本物の仏像が見れず、歯がゆい思いをした方には、まさに朗報ではないでしょうか。

ただ、エッセイで描かれたものがそのまま映像になったのではなく、京都チャンネルと言うCS局の番組がDVDとなったもので、新たに撮り降ろした新作です。本の『見仏記』ファンは、ちょっとがっかりするかも?しれませんが、それでもさすがはテレビの力!普段は公開が限定されていて、なかなか目にする事の出来ないような数々の秘仏も、見事にご開帳されております!
これはまさに超貴重な映像と言えるでしょう。
秘仏以外にも、国宝モノに重文モノ、文化財には指定されてはいないものの、かなりの傑作、名(迷?)作など、メジャーからマイナーな仏像までが目白押し。一大仏像曼荼羅が、皆さんの家のテレビ画面を通して押し寄せます。
もちろん、仏像以外にも、名物住職の登場や、仏像には関係ない面白いモノに目が行くお二人。そのトークの冴えも、このDVDの醍醐味です。
仏像ファンはもちろん、お二人のファンも十分に楽しめる内容となっておりますよ。

ちなみに今現在で6巻まで出ており、第一巻では京都の嵐山など、第二巻では滋賀~奈良、第三巻は京都の南山城、宇治、伏見、第四巻では西山~高槻、第五巻は琵琶湖と大阪の南河内近辺、第六巻では京都の宮津・舞鶴から京都市上京区と、関西のあちこちの素晴らしい名仏・珍仏が紹介されております。
仏像好きでない方もそうでない方も、是非一度見てみてください。
見終わった頃には、きっと仏像が見に行きたくなる事、請け合いです。

2006年12月14日

かもめ食堂

かもめ食堂


ども、ケンユウです。
今回は、ちょっと素敵な映画の紹介をばさせていただきます。

フィンランドの街に、日本人の女性、サチエが一人で経営している食堂、「かもめ食堂」。オープンして1ヶ月、誰もお客さんの来ないそのお店に、ある時一人のフィンランド人の青年が。
それをきっかけにして、
フィンランドへ旅行へやってきた日本人、ミドリとマサコに出遇い、
お店にも、いろんな人々が、集まり出す。

登場するの日本人女性は、 小林聡美、片桐はいり、もたいまさこの3人が演じているんですが、3人とも、演技しているのか?と思うほどナチュラルな雰囲気の映画で、
お店の造りや、食器、洋服、小物に至るまで、全てが可愛らしくて、
映画全体を通して、温かく、ゆるく、ほのぼのとした雰囲気がじんわりと伝わってきます。
そして小林聡美演じる主人公サチエの作る料理がまた素敵で、
なんでもないトンカツや、唐揚げや、鮭の塩焼きが、実に瑞々しくて、シンプルな食器に盛り付けられた様は、本当に可愛くて、美味しそう。

ストーリーの展開も、穏やかで、盛り上がりに欠けるな、と感じるかもしれませんが、
大きな展開が無いながらも、少しづつ日々や、人々の気持ちが変わっていく、
そんな日常的な空気がかえって新鮮で、ニマニマと、自然と表情が緩んでしまいます。
見ているうちに、トゲトゲした心がほんわか、まあるくなる、そんな映画ですので、
イライラしている時や、ちょっと嫌な事があって落ち込んでいる時などに見るのもいいかもしれませんね。
そしてきっと、
映画を見終わった後には、おにぎりや、温かいコーヒーが欲しくなること請け合いです。
個人的には、今年見たいくつかの映画の中で、一番見てよかったなー、と言う映画かもしれませんので、皆さんも是非どうぞ。

2006年12月06日

es[エス]

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映画好きキッスィです。みなさんは「SAW3」は見ました?先日見に言ったんですよ。もちろん独りでですが・・・。
あまりにグロいということは見た人から聞いていたんですけど、1・2を見たので衝動は抑えきれず見ちゃいました。
今回紹介するのはSAWではないんです。es[エス]という映画を紹介させていただきます。

このタイトルのesって何??って思いませんか。このesは心理学用語でフロイトは以下のように定義しています。
心の深層にある欲望の部分・・・本能的で欲動的な心で、ひたすら快楽を求めて、秩序も何もないところです。いわゆる煩悩のかたまりといったところでしょうか。


この映画の実験(原題は「Das Experiment」‐ドイツ語で「実験」‐である。)は社会心理学の実験なのでフロイトの精神分析学とはあまり関係はないですが・・・
普通の人が特殊な肩書きや地位を与えられると、その役割に合わせて行動してしまう事を証明しようとした実験を描いた映画です。


始まりは、大学心理学部が出した小さな新聞広告だった…。
広告を見て集まってきた70人のうち21人を被験者として選抜し、11人を看守役に、10人を囚人役にグループ分けし、それぞれの役割を実際の刑務所に近い設備を作って演じさせた。

実験開始前に6つのルールが告げらる。
ルール1:囚人はお互いに番号で呼び合わなくてはならない。
ルール2:囚人は看守に対して敬語を使わなくてはならない。
ルール3:囚人は消灯後、会話を一切交わしてはならない。
ルール4:囚人は食事を残してはならない。
ルール5:囚人は看守の全ての指示に従わなくてはならない。
ルール6:ルール違反を犯した場合、囚人には罰が与えられる。

時間が経つに連れ、看守役の被験者はより看守らしく、囚人役の被験者はより囚人者らしい行動をとるようになるという事が証明される・・・。
その看守と囚人の関係が一日、二日、三日となっていくにつれて変化していくところがこの映画のポイントです!

この映画は結論が分かっていてもハラハラする内容になっています。


これは決して他人事ではない。自分自身の中にも潜む人間の残酷さ弱さを痛感します。元々看守という行動パターンを持ち合わせていたのではない。
縁(きっかけ)さえあれば、どう行動するか分からない。そんな自分も本当はいるのだということを教えてくれた映画でした。
人間っていろんな側面があると思います。そのなかでも本能の部分はどうにも隠すことのできないところではないでしょうか。

この映画は残虐なシーンもありますので、そういうのが苦手な方もいらっしゃると思います。無理にとは言いません。
でも、必ず衝撃的な一本になることは間違いないでしょう。

2006年10月31日

リトル・ブッダ

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シャカサイトとしてはこの映画を外すわけにはいかない。
チベット仏教の輪廻思想(生まれ変わり死に変わり)を元に、ダライラマの生まれ変わりとされる少年ジェシーの現代話と、おシャカさまの生涯を対比しながら描かれている。個人的には現代のシーンは感情移入しにくかったが、「おシャカさまの生涯」が心に残る。坂本龍一氏の音楽をバックに、キアヌリーブス扮するゴーダマシッダルタ王子がなんとも美しく、多少誇張表現のようにも見えるが、史実に忠実な作品となっている。「百聞は一見にしかず」、映像の力を改めて感じた。

監督は、アカデミー賞の「ラストエンペラー」をはじめ「シェルタリングスカイ」「魅せられて」「シャンドライの恋」など、数々の名作を創造してきた巨匠ベルナルド・ベルトルッチ監督。この方は特に映像と音楽が素晴らしく、「リトルブッダ」に関しても、斬新さが少ない分評価は低めであったが、おシャカさまを映像化した作品の中では間違いなく最高のものだろう。
メリシャカ!

2006年10月01日

あなたはどこに行く?

日本沈没

先日、大霊界…に行かれた丹波哲郎さんや藤岡弘、さんの出演する作品。
今年公開された『日本沈没』の1973年版の作品です。

もともとSF界の巨匠、小松左京さんの作品ですが、僕はやっぱりSFといえば”ショートショートの神様”星新一さんが好き。
っていうのは置いといて、この『日本沈没1973』は、パニック映画にしてパニック映画にあらず。

科学的な考察はさておいて、普通は日本が沈没すると考えたらとりあえずパニック映画を想像するもの。
しかし、この作品は”日本がなくなったら日本人はどうやって生きる?”というところにポイントがあります。
日本が沈没したら日本人は日本がないので”元”日本人とか言われちゃうのかなあ?

日本中で災害が起これば日本人全員が難民になるので、救護活動が間に合わないとしたら…
国民を守るという名義の自衛隊が、国民を守れないとしたら…

なんていう素朴な問いまでもなげかけてくれる作品です。

そうなったら、”元”日本人の僕はどの外国に行くのでしょうか?
僕は海外でどのような扱いを受けるのでしょうか?

みなさんはどの国へ逃げますか?それとも…?

2006年09月14日

梶井照陰写真集

梶井照陰写真集『NAMI』

佐渡ヶ島に住む真言宗の僧侶(兼写真家)梶井照陰さんは、ライフワークとして「波」を撮る。
全編にわたってただひたすら波が写されているのだが、これがなんともカッコいい。生き物のように写りだされる波は、時に優しく、時に襲いかかってくるような表情をみせ、一時も同じ姿をみせない一枚一枚に覩るものは言葉を失う。
また、梶井さんはいつもこの風景をみているということに驚く。自分にとって当たり前の景色を感動的に切り取る凄さ。自分に置き換えるならば、お寺や地元の風景か。小さな頃からいつもみている。見飽きるほどみていて、いつしか「みる」ことを忘れてしまったように思う。「当たり前が当たり前ではない」ということを梶井さんは感じているに違いない。諸行無常を写真が説いているようだ。

ちなみに、梶井さんはNHKの番組トップランナーにも出演したそうで、仏教界からは初めてじゃないでしょうか。

【プロフィール】
梶井照陰(かじいしょういん)
1976年生まれ。佐渡ヶ島在住。1995年~1999年、高野山で修行。1999年高野山大学密教学科卒業。ベトナム、カンボジア、タイ、パプアニューギニア、イギリスなど、世界各国を積極的に取材して歩く。2004年、第1回フォイル・アワードを受賞し、写真集『NAMI』(リトルモア刊)を発売。本書で日本写真協会新人賞受賞。2005・2006年の二年間、月刊『新潮』の表紙を手掛がける。その他の仕事に、笹川美和、岡村靖幸のCDジャケットや坂本龍一のツアー・パンフレットなど。現在、佐渡ヶ島にて真言宗の僧侶をするかたわら、写真家としての活動をおこなっている。(公式サイトより転載)

2006年06月30日

ミュンヘン

ミュンヘン スペシャル・エディション

ここ最近、ドイツと言えばワールドカップ!
日本は決勝トーナメント進めず残念でした。次回の大会に期待したいものです。
そのワールドカップドイツ大会の幕開けとなった会場がミュンヘンである。

ミュンヘンと言えば・・・かつて行われた1972年のミュンヘンオリンピックを思い出します。(まだ生まれてませんが・・・汗)
そのオリンピックで実際に起きた事件・・・ミュンヘンオリンピック事件・・・1972年9月5日、ミュンヘンオリンピックの開催中、黒い九月に所属するテロリスト8名がオリンピック村を襲撃して、イスラエル選手団11名を殺害した。
そしてその事件に関わった人物を暗殺していくグループ、モサドは11名のパレスチナ人を暗殺する任務をアヴナー達に託した。アヴナーらは11人の標的を次々と消すが・・・

正直、この作品はかなり重い。でも、重いけれども心から考えさせられる映画である。どのように考えさせられるのか・・・。

「戦争と平和」についてである。

宗教の対立は根が深い。それぞれの信仰として譲れないところはやはり譲れない。それが暗殺という形で現れてしまう。
自分自身、日本人としてどのようにこれに対して向き合っていけばいいのか・・・まだはっきりした答えは見つかっていない。

そのモサドのメンバーが暗殺計画を立てている部屋にて、明らかに人数分以上の豪華な食事を準備してみんなで食べている。そして、メンバーの1人は子供が生まれたばかり。
その2つがその暗殺という任務遂行の中において平和的幸福的象徴となっているのが印象深い。

これをきっかけとして本当の平和ということをみなさんも考えてみませんか?

2006年04月23日

ブエノスアイレス

ブエノスアイレス

ウォン・カーウァイ監督、トニーレオン好きにはおなじみの映画。
香港の真下にあるアルゼンチンを舞台に、レスリー・チャンとトニー・レオンがゲイの恋人を演じている。

映像は通常のカラー映像よりも、むしろ白黒やブルー調の映像を基調に、街並みや屋内の「風景」とキャストたちの「内面」を同時に浮き彫りにしており、見事な散文として仕上がっている。また、イグアスの滝、南米最南端ウスワイアのエクレルール灯台、そして煩雑な普段のアルゼンチンの街並みや埠頭の映像なども見ごたえあり。
音楽にも適材適所を心得ているウォン・カーウァイは主にアルゼンチン・タンゴなどで、南米のノリをギンギンに取り入れ音も存分に楽しめる。

仏教恋愛論を呼んだ後、この映画を見るのもありかも。
恋愛にはいろんな形があるもので、相手は誰であれ、どんな形であれそこには美しさが垣間見れる、そんな映画です。

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