2007年05月02日

LOVE plants compilation vol.3

LOVE plants compilation vol.3

このCDは、「LOVE」をテーマにした、コンピレーションアルバム。
いろんなアーティストが、「愛」に溢れるオリジナル曲、カヴァー曲を奏でます。
 
このコンピレーションで、個人的にグッと来るのが、スティールパンの音色。
Panorama Steel Orchestraが、「さらばジャマイカ」から「星に願い」を、スティールパンで濃密に演奏し、
Pan Cakeの「SOUTHERN KIDS」は、暖かく軽快で、南国のリゾートを感じさせてくれます。
他の曲も、実に温かみがあって、ピースフル。
アン・サリーの「夜来曲」は懐かしさに溢れ、
湯川潮音がカヴァーする「The Water is Wide」は涙が出そうになるほど美しく、
最後を飾るハナレグミの「Oi」は、アコースティックギターのみで弾き語られるシンプルな曲だけど、
言葉にできない「愛」を、飾らない言葉で、優しく、でも切なく歌い上げる、珠玉のラブソング。名曲すぎます。


仏教って、「愛」というものを、どこまでいっても満足を知らない心、渇愛と言ったり、人を愛する事も、自分を満たす為のものと考えたり、「愛」というものを一つのとらわれとして否定しがちだけれど、
そうであったとしても、自分以外の人を大事に想える気持ちって、すごく素敵だし、いいものだな、なんて、温かい気持ちにさせてくれる、そんな音楽が詰まった、名盤です。

麗らかな午後にも、すこし寂しい夜にも、部屋でも、野外でも、どんな時間、場所で聞いても心に染みるこの1枚。是非皆さんも聞いてみてください。

2007年03月25日

DJ OSHOW

ヴァイナル・パズル
アッパーなヒップホップで久々に気になるアーティストを発見。

その名もDJオショウ。(本物の和尚さんではありません)

ハイ、ジャケ買いならぬ名前買いです。

着流しスタイルにこの名前ときたら、さぞかし狙ったキワモノかと思いきや、なかなかどうして、和をテーマに曲を再構築して切れのいいビートの上に楽しめるミックスを創り出してくれています。ラッパーにはM.O.P.とスムース・Bを起用し、あえて日本人を外すというのも妙。

思い返してみると、日本人が黒人になりきろうとしているようなヒップホップを毛嫌いしていた頃、等身大で日常を鋭く切り取ったスチャダラパーが光って見えました。日本人は黒人にも白人にもなれるわけがなく、かと言って、黒人や白人の文化抜きの日本人も有り得ません。それを踏まえた上で、欧米生まれのポップミュージックを日本流にいかに消化していくかが肝。DJオショウは、ある意味かなりわかりやすいカタチで日本流を表現していますが、そのわかりやすさがハッキリしていて心地よいです。

こちら(ディスクユニオン)で試聴出来ます。

2006年11月18日

Songs Of Instrumental / SAKEROCK

songs of instrumental


久しぶりに音楽のご紹介。

サケロック、というちょっと変わった名前のバンド。
名前だけじゃなくて、ボーカルレスのインストバンドで、ドラム・ベース・ギーターにトロンボーンと言う構成も、他にあまり見られない、実に個性的なバンドです。
そしてこの『Songs Of Instrumental』、楽器の歌、というタイトルもまた、矛盾を含んだような、不思議なタイトル。
でも、このCDを聞けば、そのタイトルの意味が、きっと伝わってくるはず。
「歌無しのインストゥルメンタル?あんまり好きじゃないな、やっぱり歌が無いと」と言う方もきっと大丈夫。
ハナレグミなどのゲストが参加した歌モノもあり、
そしてなんと言っても、カヴァー曲がとっても面白い!
あの「スーダラ節」や、ファミコン世代にはたまらない『MOTHER』の中で使われた、名曲「エイト・メロディーズ」を、実に見事にアレンジしております。
正直この曲は、鳥肌ものでした。

そしてそして歌モノやカヴァー曲以上に、彼らの本領が遺憾なく発揮されたオリジナルのインスト曲がまた素晴らしく、
特に「ちかく」と最後の曲「インストバンド」でトロンボーンが奏でるメロディーは、優しく、温かく、どこか懐かしさを感じさせる、名曲。
「ちかく」では、思わず体をスウィングしたくなりますし、
「インストバンド」では、まるでトロンボーンが歌い、囁いているように聞こえます。
当にタイトルの『Songs Of Instrumental』にふさわしい、そんな一曲です。

また全編を通して感じられる、遊び心にも、ウキウキさせられること、間違い無し。
そう、懐かしい子ども時代を思い出させる、そんな1枚なのかもしれません。
是非一度聞いて、心と体を揺らしてみてください。

2006年08月13日

Satisfaction / INO hidefumi

Satisfaction

「フェンダーローズに愛された男」
それがINO hidehumi(猪野秀史)というミュージシャンにつけられた異名。
その異名の通り、彼はその美しい音色を奏でる鍵盤楽器を巧みに操り、極上のメロディーを紡ぎだす。

この「Satisfaction」という1枚のアルバムは、そんなINO hidefumiのファーストアルバム。
全編に渡り、ボーカルは一切無い、インストゥルメンタルもの。
音の構成も、フェンダーローズというキーボードと、ベース、ドラムスと、実にシンプル。
ところがところが、このフェンダーローズの音色が素晴らしい。
角の無い、丸みを帯びた、なんとも耳触りの優しく柔らかい音色。
そして美しく柔らかい音の中にも、ボーカルよりも雄弁に訴えかけてくる力強さのようなものも感じさせる。

そしてそのフェンダーローズの美しいメロディーをしっかりと支える、グルーヴ感満点のベースと、軽快で時にひねりの効いたドラムス。
シンプルな構成ながら、さまざまに彩られる曲たちは、一様にジャズの雰囲気を漂わせるのだけれど、それだけではない、何かがある。
時にメロウに、時にポップに。
オススメの曲は?
と聞かれると困るほどに、本当にどの曲もそれぞれに美しく素晴らしい。
きっと、このキラキラとした曲たちが流れている空間は、それが例えいつもの自分の部屋であっても、普段とは違う時間と空間を味わえるはず。

たまにはこういう音楽とともに、一人でお酒を飲む、なんてのも素敵かもしれません。

2006年04月18日

ダニエル・パウター(Daniel Powter)

ダニエル・パウター(初回限定スペシャル・プライス)

カナダ出身のシンガーソングライター、Daniel Powter(ダニエル・パウター)のアルバム。
一時期、ワイドショーなんかで記憶を無くした「ピアノマン」が話題となったが、ダニエル・パウターはまさに「ピアノマン」と呼ぶにふさわしいかもしれない。

アルバム全編に渡って、彼の弾く美しいピアノと、澄んだハイトーンボイスが優しく、温かく響き渡る。
曲の構成も、ピアノを中心として、実にシンプルで、どこか懐かしい。
それでいて、柔らかで切なさを秘めた、美しいメロディーの曲もあれば、
まるでパーカッションのように軽やかにピアノが演奏され、自然と体が揺れてしまう、グルーヴ溢れる曲と、とてもバラエティー豊かで、全体を通して、スッと耳に、心に、音が溶け込んでくる。

また詞も、彼の人生を通して滲み出てきた温かみがあり、
特に3曲目の「Bad Day」の歌詞は、落ち込んでいる時に聞けば、涙が出そうにさえなってしまう。
それもただ切なく、悲しみを喚起させるのではなく、悲しみに寄り添い、
無理に背中を押すのではなく、
そんなにがんばらなくてもいいんだよ」と、
背中を優しく撫でてくれるような、
そんなメッセージが込められている。
この曲を聞けば、悲しみの涙を流した後でも、顔を上げて、前を向いて歩いていこう、そんな元気を少しだけもらえる気がする。
今、悲しみの中にある人、落ち込んでいる人には是非聞いてもらいたい1曲であり、少し切ない春の夜に、オススメのアルバムです。

2006年04月11日

ZAZENBOYS3

ZAZEN BOYSIII


ナンバーガール時代からの盟友アヒトイナザワが脱退し、ドラムに松下敦が加わった新生ZAZENBOYSのアルバム。

向井の書く詩は、文学で譬えると『純文学』だ。

文学にある『純文学』と『大衆文学』の境目は、はっきりしない所があるが、『言葉』『言語』そのものに意識的、自覚的であるのが『純文学』だと思う。

向井の書く詩は、ナンバーガール時代から一貫して『冷凍都市』『妄想都市』であるところの『東京』を舞台にして、『現実世界』から『妄想世界』へと移行可能、反転可能なある意味ぎりぎりの、表現者の『暮らし』である。それは、感性が鋭く研ぎ澄まされた表現者の脳内に広がる街なのかもしれない。

ZAZENBOYSの音の方も、一歩間違えば騒音になり兼ねない『ぶっ壊れ』そうな、緊張感と高揚感にあふれた音である。

今作『ZAZENBOYS3』では、特にその様な『冷凍都市』 『妄想都市』『東京』における大人の『夜』がテーマになっている。

深夜2.5時を照らし出す諸々の光
何かに取り憑かれたように笑い続ける子供達
何かに取り憑かれたように笑い続ける子供達の闘い
何かに取り憑かれたように笑い続ける 一晩中

『WaterFront』

都会の夜に潜めく狂気のような狂喜のような言葉と音が、脳を激しく揺さぶるのだ。

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2006.4.26-
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