ALOHA!キッスィです。
今回は前回に引き続きハワイに関するお話です。前回はお寺はメンバー制になっているということ、お経は漢字、ローマ字、英訳の三つがあり、実際に読経する時はローマ字を見ながら漢字の読みで行うということを書きました。
ハワイの寺院、特に浄土真宗の寺院は日系の方々を中心として発展してきました。最近では日系以外の方々も浄土真宗に興味を持たれてお話を聞きに来られたり、講座に参加されています。白人の方や、日系以外の移民の方…フィリピンの方がいらっしゃっていました。
今回はハワイにお寺ができて100年以上経って、いろいろ新しい試みもされています。その中でプロジェクト・ダーナを取り上げたいと思います。
それは日本でも起こっているのと同じ問題が発端になって始まった事業です。
高齢化…それは日本だけに限らず、ハワイでも大きな課題の一つになっています。そこで発足したのが「プロジェクト・ダーナ」です。
この事業は高齢者や身体障害者に対する在宅訪問、電話訪問、介護者に休息の時間を提供する介護者救援、車の便提供(買物・病院・教会・外出等)を行っています。
これらのすべてがボランティア活動で行われているというのだから驚きである。この事業は「ダーナ(布施)」を根本精神とし、単なるボランティアではなく、誰でもできることを精一杯させていただくことがお念仏する者にとっての生き方でなければならない、ということを理念として掲げておられます。
それではこの事業の運営資金はどうなっているのでしょうか??
ハワイ州やホノルル市からの助成金やメンバーさんなどからの寄付で成り立っているとのことです。
もともとはホノルルにあるモイリリ本願寺というお寺が事務所になっていたのですが、そのお寺の近くの住宅を寄付されたことによってそこを事務所として使っています。
大体の仕組みは分かったのですが、そのボランティアの現場はどうなっているのか、というところが気になるところです。
僕自身も実際にそのボランティアの現場に同行させていただくことができたので、伺ったところのことをちょっと紹介します。
ボランティアを依頼されたのは70歳のご婦人で、99歳の寝たきりの母親とホノルルで二人暮らしをしていらっしゃいます。
その母親の介護のための買物に出かけるくらいで、その他は外出がほとんどできない状態だそうです。
2週間に1度プロジェクト・ダーナのお世話になっていて、介護をしているご婦人の話し相手になることがその方の依頼内容です。
知り合いの方からプロジェクト・ダーナのことを聞いたけれども、初めは頼む事を躊躇していらっしゃいました。
というのも、そのご婦人は日系の方ではなく、日本から移り住んだ方で英語はほとんど話せなかったからです。
しかし、プロジェクト・ダーナでは登録しているボランティアの中からそのご婦人に合う日本語が話せる方をペアにするのでその問題は全くありません。
その方は母親の介護やプロジェクト・ダーナについて以下のように話しておられました。
介護ということを最初は甘くみていました。みなさんやっていらっしゃるから、私にもできるだろうと…。
でも、そんな簡単なものではなかった。重労働だし、血のつながった母親だけにストレスも溜まるんです。施設に入れようとも思ったんですけれども、言葉の問題もあってその方がかえってストレスになるんです。
それで私一人で母親の面倒をみているのですが、なんだか心配になることがよくあるんです。精神的に追いつめられる気分になるんです。
そんな時に知ったのがプロジェクト・ダーナなんです。日本語しか話せないから私には無理、と思ってましたけどローズ中村夫人(プロジェクト・ダーナの事務局長の方)にそのことを相談したら
「大丈夫よ!」と言って日本語を話せる方に来ていただけることになってホッとしているんです。感謝ですね。
今では一緒にウクレレを弾いたり、韓国ドラマを見たり、ランチを食べたりしていて、楽しくて来られるのが今では楽しみになっているんですよ。
本当に楽しそうな表情でご婦人が話されているのがとても印象的でした。
日本でもそのような高齢化に対応した活動をされているところはたくさんあると思います。しかし、自分自身がこのような活動に出会ったのはハワイが最初でした。
日本とハワイでは介護制度や保険の制度が異なっているために、この活動がそのままボランティアとして日本で行うことができるかどうかははっきりとは言えません。
けれども、この活動はしてあげているではなく、させていただくという精神で行われていることに注目すべきではないでしょうか。
それに対して返ってくる喜びがあり、それによってこちらも喜ぶことができる…人間と人間との関わりあいの大切さも教えてもらったような感じがしました。
草の根運動のように始まったこのプロジェクト・ダーナ。その局長のローズ中村夫人は1993年にカーター元大統領夫人が創設した「ローザリン・カーター介護賞」
の第1回受賞の栄光に輝いた。今ではハワイだけではなく、本土にも広がっています。そして、これは浄土真宗の寺院から発信したものであるが今は宗派を超えて活動の場を広げているとのことです。
最後に…とある方から言われた印象的な言葉がありました。それを一緒に行った仲間が詩にしていましたのでそれを紹介して締めくくりにしたいと思います。
「We are Japanese.」
NWで関西国際空港に到着
日本人しかいなくて
日本人が日本語を話してた
今まで不思議に思えなかった
日本という国に生まれ育ち
日本語という言語を使う日本人が日本という国に住んでること
なんていうか
日本人という人種がこの国の大半を占めていて
ただなんとなく
日本人として日本に住んでいること
マウイ島である人に言われた
「あなた達は何を根拠に日本人だと言えるのですか?」
ボクはこの言葉を聞いた時
ボーガンで撃たれたかのように
胸に痛みを覚えたんだ
「あなた達は自分が日本人だと自信をもって言えますか?」
日本人という人種だから・・日本人なのか?
日本語を話すから・・日本人なのか?
ハワイにはボク達と同じ人種のアメリカ人が大勢いて
日本語を話せるアメリカ人がいて
祖父から祖母から受け継いだ日本の文化を守り抜いてる
アメリカ人が存在する
ボク達よりよっぽど日本人なのでは?
何を誇れる?
何をもって日本人だと言える?
何を誇れる?
何を誇れるんだい?
We are Japanese.
[Words:DIDO]
*NW=ノースウエスト航空
*Special Thanks!=Rev. Daien Soga
