金子みすゞ記念館

先日、念願の金子みすゞ記念館に行ってきました。北九州に行く用事があったので、少し足を伸ばして山口県仙崎にある金子美術館へ。福岡県からみすゞ美術館までは距離にして100km。以前から、みすゞ記念館へは、電車で行きたいと思っていた。というのも、みすゞ号という海沿いを走行する電車が走っている。小旅行を楽しみたかった。今回は、時間の都合上、レンタカーを借りて、新下関駅から走ること2時間弱、山の中を北へ北へと走っていった。到着したのは、午前10時過ぎ。たくさんの観光客であふれていた。聞けば、ACジャパンのCMで「こだまでしょうか」が放映されて以降、来館者数は増えているとのこと。

 

金子みすゞさんは、本名金子テル。山口県大津郡仙崎(長門市)出身。明治36年(1903)生 昭和5年(1930)没。享年26歳。言わずと知れた女性童謡作家であり、たくさんの詩を残している。

こちらは、金子みすゞさんのお部屋。





金子みすゞさんが使われていたお風呂です。



今日は金子みすゞさんについて。
以前、金子みすゞ博物館館長矢崎節夫師は、金子みすゞさんの視点は「私とあなた」ではなく「あなたと私」と語られていた。自己中心ではなく、他者の立場になって物事をみつめる眼である。

金子みすゞの代表的な詩に大漁がある
 
■大漁
朝焼小焼だ 大漁だ 大羽鰮の大漁だ。
浜は祭りのようだけど 
海のなかでは何萬の鰮のとむらい するだろう。


この詩は、鰯の視点から描かれている。大羽鰯が大漁だ大漁だと喜んでいる私の目線ではなく、仲間たちが引き上げられていく悲しみにあふれた海の中の鰯たちの心情が描かれている。


たくさんの金子みすゞさんの詩には自他を超えた世界が描かれており、みすゞワールドに触れると、優しく、あたたかく、豊かな気持ちになってきた。その帰り道。鯨のお墓に行き、帰る途中の仙崎にある食堂にてお刺身定食を注文した。そこでは、取れたて新鮮なイカのお刺身を頂いた。何より驚いたのは、鮮度。さすが漁村の仙崎。食べようとしたイカはまだ生きていました。生きたまま調理をされたのだろう・・・と思いながら、合掌をして頂戴した。その時、「新鮮さ」「おいしさ」に驚いた。。美術館に行くことができ、さらにはおいしいものまで食べられて良かったと帰路へつきました。


その帰り道に、金子みすゞさんの詩が歌われた音楽が流れていた。その中に、先ほどの「大漁」という詩が歌われていた。そこで語られる世界は、私が美味しいものを食べているということは、そこには失われた命があるということ。「おいしい」という私の視点ではなく、魚の立場からの声である。可哀相そうだからいのちをいただかないではなく、いのちをいただかなければ生きていけない私がいる。返すことのできないご恩をいただいている。ただただ、感謝の気持ちがあふれてきた。


Tweet
コメント








   
TWITTER+SHAKAMUSIC
新しい記事
月別アーカイブス
エディター
とし


お問い合わせ
メルアド.gif