メリシャカナイツ3 『残り3ヶ月の人生だとしたら・・・』開催
- 2009年05月29日(金) 文:チスイ
- メリシャカナイツ
- comments(2)
先日5月26日に、京都×メリシャカナイツ第3夜
『残り3ヶ月の人生だとしたら・・・』 ―緩和ケアに携わる僧侶―。
が開催されました。
新型インフルエンザの影響が心配されましたが、今回も30名以上の方に参加いただきました。参加いただいた皆様、本当に有難うございました!
今回もまず、簡単なお経のお勤め、ご法話から始まります。

法話は愛媛の僧侶、深水さん。今回のテーマに直結したお話で、お父さんとの死別をご縁として感じられたご自身の思いを話してくださいました。
淡々と語られる深水さんの言葉一つ一つが深く心に響き、頷かせていただきました。この法話に感化されて、このイベントが他人事ではなく自分のこととして受け止められるようになったと僕は思います。
さて、本題『残り3ヶ月の人生だとしたら・・・』です。
今回のゲストは、昨年京都の城陽市に開設された「緩和ケア専門クリニック」に常駐僧侶として勤務される阪本尚樹さんです。
緩和ケアに携わる僧侶として、医療の現場最先端で活動されています。キリスト教のホスピスは歴史がありますが、浄土真宗の僧侶が病院に常駐するというのは、まだ歴史が浅く、阪本さんはご苦労されていると思いますし、その中で感じたことを是非お聞きしたかったのです。
阪本さんはパワーポイントを使って分かりやすく、「緩和ケア」について説明して下さいました。

今の医療は、医者・看護士・薬剤師だけでなく、ソーシャルワーカーや宗教者も一つのチームとして治療に当たります。身体の痛みだけではなく、患者さんの心の痛み、不安、死への恐れについて総合的に対応していくことが大切です。
そして、チームの中心には患者さんがあり、そのご家族に対するケアも同時になされていきます。
阪本さんは浄土真宗の僧侶として、緩和ケアに向き合います。死が終わりではない「浄土に往き生まれる」いのちであるということ、未来を失うと現在を生きている意味も失うが、「浄土」という未来をいただくことによって死の受容されることについて、特に力を込めてお話くださいました。
その後は質疑応答。
今回は3名看護士さんもお忙しい中参加してくださり、現場の生の声を聞かせて下さいました。看護士さん自身にも精神的な支えや、拠り所が必要であり、病院に宗教者がいることはそうした意味でも期待しているとのことでした。

「残りわずかな時間で患者さんに何ができるのか?」
「他宗派の患者さんへの対応の仕方は?」
など質疑応答も活発になされました。
自らの浄土真宗に対する信仰について先ほど深く語られた阪本さんは、一方で患者さんに信仰を押し付けることは絶対にされずに、ただ寄り添うことしかできないこともある現実を教えてくださいました。
その後、いよいよ参加者の方に「臨死体験」をしていただくことに!?
ご講師の阪本さんからお話をお聞きして、一体どんなことが行われるのだろう?まさか実際に息を極限まで止めるとか?そこに何か見えるのか!?など僕はバカなことを考えていました(苦笑)
しかし、その内容はまさしく「臨死体験」でシビアなものでした。
「この作業はしんどさをともなうもので、しんどくなったらやめて下さい」と阪本さんはおっしゃいます。
そして参加者に一枚の紙と鉛筆を配り、こんな作業をしていただきました。
ネットを御覧の皆さんも宜しければしてみてください。
紙にはこう書かれています。
1、あなたが大切にしている物を3つあげてください。
2、あなたが大切にしている人を3人あげてください。
3、あなたの趣味・活動・気分転換を3つあげてください。
4、あなたの将来の夢を3つあげてください
参加者が皆書き終えた所で、阪本さんは用意されてきたパワーポイントで、話を始められます。
『残り3ヶ月の人生だとしたら・・・』
ある日会社に出かけようとしたら、急に腹に痛みが・・・
病院に行くと急遽検査をすることに・・・
医者から癌が宣告される・・・
それは自分が実際に癌という病に侵されていたらとシュミレーションすることで体験する作業だったのです。
「先ほどあげた大切なものを一つ消してください」
阪本さんはその物語の要所で静かにそう言われます。
だんだん自分にとっての「大切なもの」「大切な人」「趣味」「夢」がひとつひとつ消されていく喪失感を僕たちは味わいました。
この作業が本当につらい。どれを消そうか真剣に悩みました。
しかし、死ぬということはそういうことなのでしょう。普段見つめようとしていませんが、死は100%誰しもの上に必ず起こるのです。
後半になると選べない自分がいました。特に僕にとっては「家族」と「信仰」。究極の選択を迫られたように感じます。
「この作業を通じて、自分にとって今一番何が大切なのか気付くことができます」と阪本さんはおっしゃいました。
日頃は当たり前と思っていることが、実は文字通り「有ること難い」ことであったのか、大切なものの中にあったのか気付かされる作業でした。
今回のメリシャカナイツは、宗教のど真ん中の問題「死」がテーマでした。皆、真剣にお話を聞いて、しかも自分のこととして「死」を見つめることができたと思います。
自分の「死」自分の身近な方の「死」。その中で何が大切で、今何ができるのか。
イベント後には、看護士さんにご自身の悩みを実際に相談に行かれる方もいらっしゃり、参加者同士でも話が盛り上がりました。
阪本さんにお聞きしたいことが、後になっていっぱい出てくると言われた若い方(イベント初参加)もいらっしゃいました。
本当にこのイベントを行えて有意義であったと感じます。第3回にしてメリシャカナイツがイベントとして充実してきたなとも感じました。
個人的にはおまけびとの演奏もさせてもらい、「盆参りの唄」を歌わせていただき有難うございました!
また、メリシャカナイツでは、参加費のうち100円を、「世界の子どもにワクチンを」日本財団(JCV)に寄付させていただいているのですが、なんと浅野さんのブログを通じて匿名でご寄付がありました。
「先日〈世界の子供にワクチンを〉と云う活動を知り感銘を受けました。20円あれば一人の子供にポリオワクチン接種が出来るそうですね。私も子供達の幸せを願って、今日支給された定額給付金の中から心ばかりですが同封させて頂きますので若院様から募金箱へよろしくお願いします」
と書かれてあったそうです。
そのお気持ちが本当に有難く、胸が熱くなりました。
次回は『チベット仏教 チベット問題』で7月29日19時 開催予定です。
お楽しみに!
『残り3ヶ月の人生だとしたら・・・』 ―緩和ケアに携わる僧侶―。
が開催されました。
新型インフルエンザの影響が心配されましたが、今回も30名以上の方に参加いただきました。参加いただいた皆様、本当に有難うございました!
今回もまず、簡単なお経のお勤め、ご法話から始まります。

法話は愛媛の僧侶、深水さん。今回のテーマに直結したお話で、お父さんとの死別をご縁として感じられたご自身の思いを話してくださいました。
淡々と語られる深水さんの言葉一つ一つが深く心に響き、頷かせていただきました。この法話に感化されて、このイベントが他人事ではなく自分のこととして受け止められるようになったと僕は思います。
さて、本題『残り3ヶ月の人生だとしたら・・・』です。
今回のゲストは、昨年京都の城陽市に開設された「緩和ケア専門クリニック」に常駐僧侶として勤務される阪本尚樹さんです。
緩和ケアに携わる僧侶として、医療の現場最先端で活動されています。キリスト教のホスピスは歴史がありますが、浄土真宗の僧侶が病院に常駐するというのは、まだ歴史が浅く、阪本さんはご苦労されていると思いますし、その中で感じたことを是非お聞きしたかったのです。
阪本さんはパワーポイントを使って分かりやすく、「緩和ケア」について説明して下さいました。

今の医療は、医者・看護士・薬剤師だけでなく、ソーシャルワーカーや宗教者も一つのチームとして治療に当たります。身体の痛みだけではなく、患者さんの心の痛み、不安、死への恐れについて総合的に対応していくことが大切です。
そして、チームの中心には患者さんがあり、そのご家族に対するケアも同時になされていきます。
阪本さんは浄土真宗の僧侶として、緩和ケアに向き合います。死が終わりではない「浄土に往き生まれる」いのちであるということ、未来を失うと現在を生きている意味も失うが、「浄土」という未来をいただくことによって死の受容されることについて、特に力を込めてお話くださいました。
その後は質疑応答。
今回は3名看護士さんもお忙しい中参加してくださり、現場の生の声を聞かせて下さいました。看護士さん自身にも精神的な支えや、拠り所が必要であり、病院に宗教者がいることはそうした意味でも期待しているとのことでした。

「残りわずかな時間で患者さんに何ができるのか?」
「他宗派の患者さんへの対応の仕方は?」
など質疑応答も活発になされました。
自らの浄土真宗に対する信仰について先ほど深く語られた阪本さんは、一方で患者さんに信仰を押し付けることは絶対にされずに、ただ寄り添うことしかできないこともある現実を教えてくださいました。
その後、いよいよ参加者の方に「臨死体験」をしていただくことに!?
ご講師の阪本さんからお話をお聞きして、一体どんなことが行われるのだろう?まさか実際に息を極限まで止めるとか?そこに何か見えるのか!?など僕はバカなことを考えていました(苦笑)
しかし、その内容はまさしく「臨死体験」でシビアなものでした。
「この作業はしんどさをともなうもので、しんどくなったらやめて下さい」と阪本さんはおっしゃいます。
そして参加者に一枚の紙と鉛筆を配り、こんな作業をしていただきました。
ネットを御覧の皆さんも宜しければしてみてください。
紙にはこう書かれています。
1、あなたが大切にしている物を3つあげてください。
2、あなたが大切にしている人を3人あげてください。
3、あなたの趣味・活動・気分転換を3つあげてください。
4、あなたの将来の夢を3つあげてください
参加者が皆書き終えた所で、阪本さんは用意されてきたパワーポイントで、話を始められます。
『残り3ヶ月の人生だとしたら・・・』
ある日会社に出かけようとしたら、急に腹に痛みが・・・
病院に行くと急遽検査をすることに・・・
医者から癌が宣告される・・・
それは自分が実際に癌という病に侵されていたらとシュミレーションすることで体験する作業だったのです。
「先ほどあげた大切なものを一つ消してください」
阪本さんはその物語の要所で静かにそう言われます。
だんだん自分にとっての「大切なもの」「大切な人」「趣味」「夢」がひとつひとつ消されていく喪失感を僕たちは味わいました。
この作業が本当につらい。どれを消そうか真剣に悩みました。
しかし、死ぬということはそういうことなのでしょう。普段見つめようとしていませんが、死は100%誰しもの上に必ず起こるのです。
後半になると選べない自分がいました。特に僕にとっては「家族」と「信仰」。究極の選択を迫られたように感じます。
「この作業を通じて、自分にとって今一番何が大切なのか気付くことができます」と阪本さんはおっしゃいました。
日頃は当たり前と思っていることが、実は文字通り「有ること難い」ことであったのか、大切なものの中にあったのか気付かされる作業でした。
今回のメリシャカナイツは、宗教のど真ん中の問題「死」がテーマでした。皆、真剣にお話を聞いて、しかも自分のこととして「死」を見つめることができたと思います。
自分の「死」自分の身近な方の「死」。その中で何が大切で、今何ができるのか。
イベント後には、看護士さんにご自身の悩みを実際に相談に行かれる方もいらっしゃり、参加者同士でも話が盛り上がりました。
阪本さんにお聞きしたいことが、後になっていっぱい出てくると言われた若い方(イベント初参加)もいらっしゃいました。
本当にこのイベントを行えて有意義であったと感じます。第3回にしてメリシャカナイツがイベントとして充実してきたなとも感じました。
個人的にはおまけびとの演奏もさせてもらい、「盆参りの唄」を歌わせていただき有難うございました!
また、メリシャカナイツでは、参加費のうち100円を、「世界の子どもにワクチンを」日本財団(JCV)に寄付させていただいているのですが、なんと浅野さんのブログを通じて匿名でご寄付がありました。
「先日〈世界の子供にワクチンを〉と云う活動を知り感銘を受けました。20円あれば一人の子供にポリオワクチン接種が出来るそうですね。私も子供達の幸せを願って、今日支給された定額給付金の中から心ばかりですが同封させて頂きますので若院様から募金箱へよろしくお願いします」
と書かれてあったそうです。
そのお気持ちが本当に有難く、胸が熱くなりました。
次回は『チベット仏教 チベット問題』で7月29日19時 開催予定です。
お楽しみに!
コメント
メリシャカナイツ順調みたいですね。第1回目は参加できましたが、熊本に帰ってしまうと京都はちょっと遠いですね。でも、また本願力に導かれてお目にかかれることでしょう。
- maka
- 2009/06/05 11:24 PM
メリシャカナイツ開催に向けて影の功労者makaさんコメント有難うございます!
熊本でしたか、「本願力に導かれてここまでこられました」と言われてたmakaさんが印象的でした。京都にいらっしゃる時は連絡下さいね。
熊本でしたか、「本願力に導かれてここまでこられました」と言われてたmakaさんが印象的でした。京都にいらっしゃる時は連絡下さいね。
- ちすい
- 2009/06/06 10:36 AM





