二の矢を受けず、立ち直る力

 サッカーワールドカップ盛り上がりましたね!日本の予想外の大躍進に日本中が熱くなり、感動と元気を頂いたように思う。

本田選手・遠藤選手・川島選手など個性的で、魅力的な選手が多く出た。チームの仲が良く良い雰囲気で試合に臨めたのも結果に繋がったのだろう。

特に印象に残ったのはやはり、最後PKを外してしまった駒野選手だ。

あの瞬間、僕も「あーーー」と思わず深いため息をついてしまった。


 駒野選手自身なんとしても勝ちたかったろうと思う。そして大舞台で多くの人たちの期待を一身に受ける中でのプレッシャーと失敗は、到底僕には想像もすることができない。無情にもテレビに映される駒野選手の打ちひしがれた表情があった。

日本チームが帰国して岡田監督を中心とした日本代表選手の、あの見ているものも楽しくなってしまうような記者会見の場では、駒野選手の笑顔もあり僕はホッとした。もしかしたら「立ち直れないんじゃないか」と正直僕は思っていたのだ。

そして「失敗は失敗。だけどまたPKの機会があれば迷わず蹴りに行きたい」とコメントをされたそうだ。この言葉はなかなか言えるものではないと思う。駒野選手は復活したのだ!これ程力強い言葉があるだろうか。

駒野選手のこの言葉と姿勢に、お釈迦様の「二の矢を受けない」というお言葉を思う。
不幸にして矢に打たれた人がいたら、次にどうするのかに関して二種に分かれると言う。
一人は、慌てふためき第二の矢を受けてしまう人。
もう一人は矢に打たれても痛みに耐え、動揺せず、第二の矢をかわすことができる人である。

この「二の矢を受けない」という言葉は、仏教を知らない人と、知る人との違いを表わしている。
前者は苦しみに嘆き悲しみ、どんどん落ち込んでしまう。自分や相手を責めて悔み、ますます混迷を深める。
それに対して後者は、失敗を失敗としてあきらかに見ていき、その後の対処や反省をもとに次に繋がることを前向きに行う。

人生には失敗が付き物である。もう死んでしまいたいような失敗を経験することもある。その時その失敗とどう向き合うかが大切である。

そしてまた、駒野選手がこの言葉が言えたのは、きっと今回大躍進の理由の一つ、チームが一つになっていたということではないだろうか?
代表選手が皆、駒野選手を支えたのだろうと思う。実際「上を向いていこうや」と声をかけた同い年の阿部選手や松井選手が特にフォローしていったと言う。
松井選手のコメントもとても良い。

「今日勝つイメージだったんでね。ちょっと残念でしたけど、駒野(友一)を今日、 酒に誘って死ぬまで飲ませたいと思います。
僕は同い年だし、駒野をいつもいじっている感じなんで、いじり足りなかったのかなと思います。
僕がもうちょっと近くにいれば良かったかなと思います。」


僕には「二の矢を受けない」という言葉の背景には「たとえ失敗をしたとしても、あなたを決して見捨てない人が、あなたを支えている人が必ずいますよ」というはたらきがあるような気がしてならない。

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